入職6年目の未熟者が部署長となり、超絶苦労したお話し 〜不足していた3つの力〜

過労
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最初から順風満帆だったわけじゃない

退職時には、愛情・信頼・感謝で満たされ充実感いっぱいでしたが、入職6年目でいきなり部署長になった最初の数年は、それはそれは苦労しました。

誰もが経験できることではない、私だから乗り越えられると神様が与えてくれたギフトだと、今は思っています。

No.2 の立場を経ずにいきなりNo.1に

病院システムの変更などもあり、私は6年目で部署長となってしまいました。

病院の職責って、どの部署も、副主任→主任→部署長(師長・技師長・科長など)、のようにステップアップして、リーダーシップや院内の連携(見える部分も見えない部分も)を学びながら経験していくものですが、それを経験できないまま。

そして本当は、まだまだNo.2くらいのポジションでバリバリやっていたい成長期

何より、社会人としても医療人としても、また1人の人間としても超未熟者であった私は、とてつもない苦労をしました。

超勤月100時間の超過労状態

まず大きなシステム変更の全責任を担ったことと、それに関して同じ部門に頼る人がいなかったために、毎日7時前から22-23時まで働かざるをえない状況でした。時には終電ギリギリだったこともしばしば。

「もしも」に備えて、家族のために、労働時間がわかるように別途記録していたくらい。

そして院内の衛生委員会(職員のメンタルヘルスを守るはずのチーム)が毎月チェックしている、超勤45時間超えの過労者リストに毎月アップされていたのですが、特に改善どころか介入すらなかったですね

正直、若い体力と細胞があったからできたことだし、同じことは絶対に繰り返してはいけないことだと思います。

当時は実家暮らしだったので、母親の「おかえりー!」と「美味しいご飯」がなければ、心身ともに潰れてたと思います。

部下をもつということ

いきなり10数名の部下をもつことになりました。

30歳前の若い女性が、20歳も30歳も年上の方ばかりの方達を部下にする。

私は「栄養部門」の管理者だったので、スタッフは管理栄養士だけではなく、調理師と調理助手さんという、別職種全ての責任者が、重くのしかかりました。

スタッフ同志の揉め事がたえず、悪口陰口陰湿な言動や、自分勝手な行動のオンパレードで、私への風当たりも強く、完全に四面楚歌の状態でした。

不足していた3つの力

リーダーシップ

小中高と、クラスでは学級委員長か体育委員、クラブではエースでキャプテン、栄養士の専門学校時代は、文化祭実行委員長と、資質的にはリーダーシップが全くなかったわけではないと思います。

でも、本物ではなかったのでしょう。本当に必要な、自分軸の確立や自己肯定感に向き合うことが、できていなかったのだと思います。

チームビルディング力

次々と起こる、ハード面ソフト面の問題においつくので精一杯で、強くしなやかなチーム育成を考える余裕がありませんでした。

目的・目標を掲げたり、働きやすい組織風土をつくったり、自分主体の人材育成など、当時はなんとかしたいけど、その方法など知りもしなかったですね。

コミュニケーション能力

自分を信じていないので、相手も信じていない。相手を許容し受容する懐もない。

相手を尊敬し、話しを聴いて話し合って、悩みを共有し、強みを引き出して、なんてことができるようになったのは数年後でしたね。

それでも踏ん張れた3つの理由

まずは人に恵まれた

私を批判する人も、協力的ではない人もたくさんいました。

でも、やはりそれより何十倍もの人に恵まれた。支えてくれる人も、メンターもいた。

これが大きな要因であることは間違いないですね。

成長したかった

辞めて逃げるのは簡単だけど、大きな成長の機会ととらえられた、のだと。

自分が働く現場に、医師や看護師の中で、尊敬する人たちがたくさんいたので、その環境で働きたい、管理栄養士として専門性を発揮したいという情熱が消えなかったからです。

批判をスルーした

栄養部門で、調理主任さん以外は、私を批判する人ばかりでした。

でも私はその批判をスルーすることができました。

もちろん簡単なことではなかったし、今でも当時の話しになれば、その時私を救ってくれた方々からは、「泣きすぎて廊下が水たまりになってた(笑)」と大笑いしています。

心身ともに追い込まれた状況ではありましたが、だからこそ、「文句や愚痴ばかり言って可哀想な人だな。私はそうういう生き方をしたくないな。」とか、「私は批判されるような育ち方をしていない、だから大丈夫。」と、自分にフォーカスすることができました。

必要な時間だったと思えた

月100時間近い残業を3年ほどして、その後50時間程度まで減ったものの、長時間労働は何年も続きました。

自分の部署のマネジメントも行いながら、管理栄養士としての専門性を高め、患者さんやご家族のために尽力する。

お金も時間もかけて勉強もたくさんしました。

その時間のおかげで、社会人としても医療人としても、また1人の人間としても成長できたのではないかと思っています。

2度と同じことはしたくないですけどね(笑)

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Profile

管理栄養士
臨床傾聴士
食物栄養学修士
PNTトレーナー
分子栄養学カウンセラー
アスリートフードマイスター

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