全ての人間に訪れる死
死は、全ての人に訪れるものです。物事に絶対はないけれど、死は絶対に必ず訪れるものです。
緩和ケア病棟で働いていた時、担当した患者さまとよくお話しをしていました。
患者さまのこれまでの人生や、今感じていることなど。その中で「死ぬことは怖くないですか?」と聞くことがありました。
もちろん、信頼関係を築いてきた患者さまにしか聞けない問いにはなります。
「死ぬことは怖くない?」あなたならどう答えますか?
ある30代の患者さまは、微笑みながらこう答えました。「怖くないんですよ。振り返れば、やりたいことはやったし、家族ともたくさん話せた。後悔がないんです。」
30歳代を含め、全ての方の答え。「怖くないよ。」「悔いがないから。」というものでした。
そして患者さまに共通するもの。「感謝に溢れている」「自立している」ということです。
どの患者さまも自身の人生を振り返り、生きてきた経験の全て、家族や友人、そして医療者への感謝の念を持ちながら、最期の時を迎える準備ができているように感じました。
潔い覚悟、とでも言いますか。
それらが、「不安」や「恐怖」という感情を、和らげる力となっているようでした。
もちろん、恐れや不安が全くないわけではないと思います。でも強がりや気遣いでもない。
だけど、その言葉は、患者様の生き方やあり方を表すそのものであったように感じます。
患者さまから学んだ7つのこと
1、感謝の気持ちを持つ
2、自分の価値や存在を肯定する
3、死を避けるのではなく、どう向き合うかを考える
4、死生観について学び、考え、深める
5、大切な人との絆を深める
6、書く
7、今を大切に生きる
私が患者さまから学んだことです。それらが私の死生観を大きく育みました。
それらを私に教えて下さった患者さまは、私の心の中に今も生き続けています。
死ぬこと生きること
死を避けることはできません。
でも、悔いのない生き方をすることは、今日からでも始められます。
あなたの大切な人に日々「ありがとう」を伝えてみませんか?
最後までお読み頂き、ありがとうございました
この記事が、あなたの死生観を深めるひとつになれば、幸いです。